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根深い性分業と世代分業

2011.12.02

「他人と住んで面倒じゃないのか」という疑問には、他人と住む場合に比べて家族と住むことが格段に気楽で面倒が少ないと考えられているのはなぜなのかという、本質的な問題が内包されている。おそらく、家族と住むのが面倒でないと考えられている理由は、家族が互いに役割を果たすものである以上、家事を含むさまざまな事柄についての役割分担があらかじめ定まっているか、定まっていない場合でも家族のなかの力関係を通じて決定することが可能だからであろう。

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たとえば、洗濯物がたまっているとき、家族のうちの誰が率先して動き、誰が腹を立て、誰が罪悪感にさいなまれるかは容易に想像できるはずだ。このような家族内での分業は、夫婦間の性分業に限ったことではない。子ども中心の日本の家族において、子どもが大人の成員と同じレベルで家事を分担させられることは珍しい。パラサイトシングルと呼ばれる未婚の青年が親と同居するのは、親に居住費と家事労働の大半を負担させたまま、自分の収入の大半を自由にできることと無関係ではない。しかも、夫が稼ぎ手で妻が専業主婦という家庭の子どもであれ、共働きで夫婦間では仕事と家事を対等に分業している家庭の子どもであれ、居住費や家事労働の負担を免除される点に変わりはない。このような親子間の「分業」に比べたら、シェアによる居住費や家事労働の対等な分担は、面倒が増えることと映るに違いない。もし、あなたが家族との共同生活に面倒を感じていないとすれば、家族のなかの誰かに面倒を押し付けている可能性はないだろうか。