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売るとき売却代金から差しひいて申告していい

2011.10.28

土地を買ったところ、隣接地とのあいだで境界線をめぐって争いがおこるなどということもままあります。こんなとき、当事者の話しあいで解決できればいいのですが、利益と感情がからむだけに当事者間での解決はなかなか難しく、話がこじれて裁判沙汰に発展するケースも後を断ちません。まえにもお話ししたように、私の事務所は法律会計事務所ですから、こうした土地がらみの紛争事件がもちこまれることもしばしばです。都内で小さな玩具工場を経営するLさんもそのひとりで、彼は三年ほどまえ工場の移転を計画し、都下の私鉄沿線に土地を買ったのですが、その土地は、隣の自動車工場と境界線をめぐる紛争のおこっている土地でした。

[参考]
> 茨木市の新築マンション
> 国立市の賃貸
> 東村山市の新築マンション
> 千葉都市モノレール(県庁前)の新築マンション
> 東静岡の賃貸

不動産屋にまんまとだまされたと気がついたときは後の祭りです。工場との話はなかなかつかず、困り果てたLさんは、やむなく訴訟にもちこみました。そのとき、私が彼にアドバイスしたのは、訴訟費用を克明にメモし、領収証をとれる出費はかならず領収証をとっておけということでした。その後、裁判所の斡旋でやっと和解が成立したのですが、この土地にすっかりいやけがさしていたLさんは、この土地を処分する決心をしました。ここで、訴訟費用のメモや領収証類が役に立ったのです。というのは、所有権を確保するために要した訴訟費用は、取得費として売却代金から差しひくことができるからです。この訴訟費用には、訴状に貼る印紙代など民事訴訟等費用法に定められた訴訟費用のほか、弁護士に支払った報酬、和解が成立して和解金を払ったときはそれも含まれます。Lさんは和解金を含めて五〇〇万円近い出費を強いられていましたから、約二五〇万円の節税になりました。ちなみに、Lさんの土地は、工場用地として買った業務用資産ですから、その年度の事業所得を計算するとき、訴訟費用を必要経費として計上することもできます。ただし、必要経費にしてしまうと、その土地を売るとき、重ねて取得費に加えることはできません。